【伸びている会社調査①】atama plus(アタマプラス)

  • URLをコピーしました!

この記事では、伸びている会社調査ということで「atama plus(アタマプラス)」の以下について調査した結果をお伝えします。

・会社概要(どんな会社なの?)

・事業内容(どんなビジネスをしているの?)

・トピック(この会社の何がすごいの?)

・得られる学び(わたしたちはこの事例から何を学べる?)

なぜ、伸びている会社を調査するかというと、「ビジネスを考えるときに参考になるから」。

既に成功している事例を知っておくことは、ビジネスの成功確率を高めますよね。

では早速見ていきましょう!

目次

会社概要(どんな会社なの?)

2017年創業の教育テック会社。

アタマプラスが手掛けるAIを活用した学習システム「atama+」は、全国2500以上の塾などに導入されています。

AI教材「atama+」とは?

AIを活用したラーニングシステムです。

AIによって、生徒1人ひとりに違いのある理解度や学習履歴、ミスの傾向などに応じて、「自分専用カリキュラム」を提供するというものです。

atama+には3つの特徴があります。

①「自分専用カリキュラム」

各生徒の理解度、学習履歴、間違いの傾向に基づいてパーソナライズされたカリキュラムを自動で作成します。

このプログラムは、生徒が遭遇する学習の障害の根本原因をデータ分析を通じて特定し、必要な学習内容を適切な順序で効率的に提供することで、無理なく最速で基礎学力を身につけることができます。

また、「さかのぼり学習」という手法を用いて、理解不足のある単元を特定し、それらを効率的に克服することが可能です。

atama+には、1億2036通り以上のカリキュラムパターンがあり、各生徒の弱点を効率的に克服するための最適な学習ルートを提供します。

②「AI ✕人」の連携

生徒の集中度や進捗をリアルタイムで解析し、教師のタブレットに情報を提供します。

これにより、生徒の状態がデータで可視化され、最適なタイミングと方法での声かけを提案します。

このAIと教師の連携により、高いパフォーマンスの学習環境が実現します。

atama+は、AIが教師を置き換えるのではなく、教師の役割を補完します。

具体的には、AIが教育内容の分析やカリキュラム作成を担い、教師はコーチングを通じて生徒の成長をサポートすることで、学習の質を飛躍的に向上させることが可能です。

③塾と家庭でのシームレスな学び


「atama+」はどこでも使用でき、塾と自宅で同じ学習環境を提供します。

このプログラムは学習データを基にして、塾と家庭の学びを効果的に連携させ、常に最も効率的なカリキュラムを作成します。

その結果、塾でも家庭でも無駄な勉強時間を省くことができます。

どうして「atama+」が全国2500以上の塾に導入されることになったの?

「atama+」が全国2500以上の塾に導入された理由は、その効果的かつ革新的な教育モデルにあります。

このシステムは、AIを活用して生徒一人ひとりの学習データを分析し、パーソナライズされた教育カリキュラムを提供します。

具体的には、生徒の得意分野、苦手分野、学習のつまずきポイント、集中力、忘却度などの情報をもとに、「自分専用レッスン」を自動作成し、最も効率的な学習経路を導き出します。

この結果、生徒は最短最速で基礎学力を身につけることができ、余剰時間を他の重要なスキルの習得に活用できるようになります。

さらに、「atama+」の「さかのぼり学習」は、単なる問題の繰り返しではなく、つまずいた原因を根本から解決するアプローチをとっています。

これにより、従来の教育方法と比較して、より深い理解と長期的な記憶が可能となり、学習効率が大幅に向上します。

塾側にとっても、「atama+」の導入は、教育サービスの質を向上させることで、塾の魅力を高め、新規顧客の獲得や既存顧客の満足度向上に直結します。

実際に多くの塾で導入後、短期間で生徒の学力が顕著に向上した事例が報告されており、これがさらに多くの塾への導入拡大を促しています。

また、AIと教師の役割を分担することで、教師は個々の生徒により適切な支援を提供できるようになり、効率的な教育が実現されています。

トピック(この会社の何がすごいの?)

「アタマプラス」は創業からわずか4年の2021年に、未上場でありながら海外の機関投資家から資金調達したことが大きな話題になっています。

これは、メルカリ、freee、Sansan、SmartHRといった国内ユニコーン企業(=評価額が10億ドル以上の非公開スタートアップ企業のこと)と同じ道をたどっています。

どうして海外の機関投資家がアタマプラスに投資することを決めたの?

アタマプラスのニュースリリースにコメントがありましたので、抜粋します。

Pavilion Capital /Head Japan Investments CHOUN Chee Kong

「コロナ禍でEdTechの需要が一層高まっており、アジアからもEdTechのユニコーン企業が次々と生まれています。彼らに続き、atama plusがグローバルにも通用するスタートアップとして急成長し、日本だけでなく世界中の生徒たちに欠かせない存在となることを期待しています。」



T. Rowe Price/Portforlio Manager Archibald Ciganer

「世界的に見ても日本の教育市場は大きい上に、EdTechによって大きく変化するポテンシャルのある市場だと捉えています。atama plusは創業4年で急成長を遂げており、今後学習塾市場以外の領域にも展開しうる可能性を持ったスタートアップだと思っています。日本においては、atama plusがマーケットリーダーとなり、教育業界を大きく変えていくと信じています。」

atama plus、シリーズBラウンドで約51億円の資金調達
創業4年で累積調達額は約82億円に

得られる学び(わたしたちはこの事例から何を学べる?)

アタマプラスの急成長から得られる学びは、革新的なビジネスモデルとタイミングの重要性、さらにグローバルな視野を持つことの重要性を示しています。以下、詳しく見てみましょう。

  1. 革新性とパーソナライズ
    アタマプラスはAIを活用し、個々の学生にカスタマイズされた教育カリキュラムを提供するという点で他の教育ツールと一線を画しています。このパーソナライズされたアプローチは、学生一人ひとりのニーズに応じた具体的な支援を可能にし、学習効率を大幅に向上させています。これは教育分野におけるニーズに対する応答の良さを示しており、製品やサービスが市場で成功するためには、ユーザーの具体的な問題を解決することが重要であるという点を強調しています。


  2. 市場のタイミング
    コロナ禍でオンライン学習とEdTechの需要が急増する中、アタマプラスはこの需要を捉え、迅速に市場に適応しました。このタイミングの良さが、国内外の投資家からの注目を集め、資金調達につながったことが伺えます。変化する市場環境に敏感であることが、ビジネスの成長には不可欠であることがわかります。


  3. 国際的な展望
    アタマプラスは国内市場だけでなく、グローバル市場にも目を向けています。世界的に見ても大きな市場ポテンシャルを持つ日本のEdTech分野において、国際的な投資家が大きな可能性を見出しており、これが資金調達に成功した一因です。グローバルな視野を持つことで、より多くの機会を捉え、事業のスケールを拡大することが可能になります。


  4. リーダーシップとビジョン
    アタマプラスは創業からわずか4年で注目されるスタートアップに成長しました。これは、明確なビジョンと効果的なリーダーシップがあってこそ達成できることです。教育業界における既存の課題に対する明確な解決策を提供し、そのビジョンを実現するために必要な資源を確保することが、成功への鍵となっています。

アタマプラスの事例は、革新的なアプローチと市場ニーズの洞察、国際的な展望を持ち、効果的なリーダーシップを駆使して市場での成功を収める方法を示していますよね。

参考資料

この投稿の参考情報は以下になります。

・受験塾が様変わり!AI教材「アタマプラス」の猛進
・プロダクト進化、新領域参入 ミッションとカルチャーが生んだatama plusの急成長
【教育テック】ユニコーンの登竜門をくぐったアタマプラスって?
アタマプラスHP

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

個人でビジネスを始める方の水先案内人。日商簿記1級持ち。サラリーマン時代の財務データ分析経験や、ココナラで企業分析レポートを10万円分販売した経験を活かし、あなたのビジネスを強力にサポートします。

目次