【儲かっている会社調査④】帝国データバンク

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この記事では、儲かっている会社調査ということで「帝国データバンク」の以下について調査した結果をお伝えします。

・会社概要(どんな会社なの?)

・業績(どのくらい儲かっている?)

・強み(なんでこんなに儲かっているの?)

・得られる学び(ビジネスモデルや強みから何を学べる?)

なぜ、儲かっている会社を調査するかというと、「ビジネスを考えるときに参考になるから」。

既に成功している事例を知っておくことは、ビジネスの成功確率を高めますよね。

では早速見ていきましょう!

目次

会社概要(どんな会社なの?)

帝国データバンクは1900年創業の企業信用調査会社で、日本最大級のデータベースを構築しています。

1700人にも及ぶ取材体制を持ち、事業承継などの休廃業モデルの提供やビックデータ分析、各種コンサルティングサービスも手掛けています。

信用調査ってなに?

信用調査とは、簡単に言うと、企業が他の企業と安心して取引できるように、その企業の状態や信頼性を調べることです。

例えば、ある会社(A社)が新しく別の会社(B社)と取引を始めたいと考えたとします。しかし、A社はB社のことをあまり知らないので、B社がちゃんとお金を払えるか、お金の問題に困っていないかなど、心配なことがたくさんあります。いきなりB社に直接聞くのは難しいこともあります。

そこで、信用調査会社が登場します。この場合の帝国データバンクという会社がA社の代わりにB社を調べてくれます。帝国データバンクはB社のお金の状態や、会社としての強み、技術のレベルなど、B社が信頼できるかどうかの情報を集めます。また、B社が今直面している問題や、将来どうなりたいかなども聞きます。

これにより、A社はB社のことをよく理解し、安心して取引を進めることができるようになります。信用調査はそうして、企業同士の取引がスムーズに進むように手助けする役割を果たしています。

どのくらい儲かっているの?

直近期(2023年9月期)の売上高は548億円、営業利益103億円であり、営業利益率18.8%。

ま、た自己資本比率は70%超えであり財務安全性も抜群です。

強み(なんでこんなに儲かっているの?)

以下の強みが帝国データバンクの高い収益率を支えています。

業界内での長い歴史と確固たる地位

帝国データバンクは、長年にわたり日本の信用調査業界で活動しており、業界内での信頼と実績があります。

広範なデータベース

多くの企業や業界に関する詳細なデータを有しており、その情報量の多さは競合他社と比較しても顕著です。

先進的なテクノロジーの導入

AIや機械学習を活用した分析サービスを提供しており、データの精度と利便性を高めています。

強さの源泉(なぜこのような強みを持てるようになったの?

帝国データバンク(TDB)の強さは、その長い歴史と、変化する経済環境に対する適応能力によって築かれました。

創業期には、信用調査業が一般に認知されていなかったため、創業者 後藤武夫は多大な困難に直面しました。

しかし、彼は諦めずに金融機関を訪問し、信用調査の重要性を説いた結果、徐々に認知され始めました。

さらに、「帝国経済雑誌」の発行により、必要な収入を確保し、企業としての基盤を固めました。

日露戦争後の企業設立ブームは、TDBにとって大きな転機となりました。

この時期に信用調査の需要が急増し、事業が本格的に軌道に乗り始めました。

全国に支所を設立し、関東大震災後も迅速に事業所網を再建することで、業界内でのリーダーシップを確立しました。

その後、技術の進歩を取り入れることにも積極的で、1968年には業界に先駆けてコンピュータを導入しました。

これにより、より効率的なデータ処理と、市場調査に基づく新しいサービスの提供が可能となりました。

「COSMOS」というデータベースの開発は、企業情報のデジタル化という新たな事業領域を切り開きました。

データベースの文字情報をカタカナから漢字に変換する改革は、ユーザーフレンドリーな情報提供へと繋がり、顧客基盤をさらに広げることに成功しました。

また、オンライン企業情報サービス「COSMOSNET」の立ち上げや、電子商取引支援事業への参入など、時代の変化に合わせたサービスの多様化が進んでいます。

これにより、TDBは情報提供の方法を革新し、デジタル時代のニーズに応じた形でサービスを提供することができるようになりました。

さらに、持続的な成長と革新の一環として、帝国データバンクは国際的な展開も進めています。

1992年にはニューヨークに拠点を設立し、国際的な事業拡大を図りました。

これにより、国内だけでなく国際市場においてもその影響力を拡大しているのです。

得られる学び(ビジネスモデルや強みから何を学べる?)

持続的なイノベーションへのコミットメント

TDBは技術の進歩を常に取り入れ、新しいサービスを開発することで業界のリーダーとしての地位を確立しました。

これは、どの業界においても、革新を追求し続けることの重要性を教えてくれますよね。

顧客ニーズへの敏感さ

TDBは市場の需要を的確に捉え、それに応じたサービスを提供することで成長しました。

たとえば、データベース「COSMOS」の開発は顧客のニーズに基づいており、その利用しやすさと情報の豊富さが広く評価されました。

困難な状況における粘り強さ

創業者 後藤武夫氏が直面した多くの挑戦にも屈せず、信用調査の重要性を広めたことから、ビジネスで成功するためには初期の困難に耐え、持続可能な戦略を追求することの大切さが伝わります。

多様な収入源の確保

TDBは出版事業など、本来の信用調査業務以外の収入源を確保することで、初期の経営を安定させました。

ビジネスが一つの収入源に依存するのではなく、多角的な収益モデルを構築することは、不確実な環境下でのリスク分散に役立ちます。

国際化の推進

TDBは国内市場に留まらず、国際的な拠点を展開することで、グローバルなビジネスチャンスを捉えました。

グローバル市場への進出は、新たな成長機会を提供し、国内市場の変動に強いビジネス構造を築く手助けとなります。

参考文献

TDBの歴史|株式会社帝国データバンク

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この記事を書いた人

個人でビジネスを始める方の水先案内人。日商簿記1級持ち。サラリーマン時代の財務データ分析経験や、ココナラで企業分析レポートを10万円分販売した経験を活かし、あなたのビジネスを強力にサポートします。

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