ビジネスのための暗号資産口座開設ガイド【取引所の選定基準や口座開設のやり方も丁寧に解説】

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暗号資産(仮想通貨)という言葉は、ここ数年でますます注目を集めています。暗号資産は、ビジネスを成長させたり、新たな収入源を開拓したりするツールとして急速に普及し始めています。それに伴って、暗号資産取引をスムーズに行うために必要な「暗号資産口座」も、今後さらに重要になってくるでしょう。

特に、独立を考えている個人事業主やフリーランスにとっては、暗号資産口座を持つことがビジネスの成功につながることも少なくありません。例えば、海外からの支払いを受ける際に手数料を抑えたり、国際的なクライアントにアピールしたりすることが可能です。また、暗号資産での投資やクラウドファンディングを通じて、新しい収益源を見つけることもできます。

とはいえ、まだ暗号資産に詳しくないと、「なんだか難しそう…」と感じるかもしれません。この記事では、そんな方々に向けて暗号資産口座の基本や、簡単な口座開設のステップをご紹介します。初心者でも安心して使い始められるよう、取引所の選び方や、暗号資産取引に役立つ情報も一緒に解説していきます。

暗号資産の活用を考えている方々に、この記事が参考になれば幸いです。ぜひ一歩踏み出して、ビジネスの新しい可能性を探りましょう!

目次

暗号資産口座とは?

暗号資産口座とは、簡単に言えば暗号資産のやり取りに使うための「デジタル財布」のようなものです。銀行口座と似た仕組みで、暗号資産を保管したり、他の人に送金したりする際に利用しますが、いくつかの点で異なります。

銀行口座との違い

暗号資産口座について理解するためには、銀行口座と比較するとわかりやすいです。ここでは、暗号資産口座を銀行口座との比較でみていきましょう。

項目銀行口座暗号資産口座
通貨の種類銀行口座では、円やドルなどの法定通貨(政府が発行するお金)を管理します。ビットコインやイーサリアムといった暗号資産を取り扱います。これらの通貨は物理的に存在せず、全てデジタルの形で取引されます。
取引の仕方銀行口座からの送金には銀行のシステムが介在し、送金や着金には時間がかかる場合があります。暗号資産口座を使った送金はピアツーピア(個人同士)で直接行われ、ブロックチェーンという技術を使って迅速かつ安全に処理されます。
手数料とコスト銀行で海外送金をする場合、為替手数料や送金手数料がかかります。暗号資産口座を使えば、直接送金できるためコストが抑えられることが多いです。
アクセスと運用銀行口座は店舗や営業時間の影響を受けることがあります暗号資産口座はオンライン上で24時間取引できます
銀行口座と暗号資産口座の違い

暗号資産口座の特徴

セキュリティ機能

暗号資産の取引はブロックチェーンや高度な暗号化技術により保護されています。また、取引所やウォレットには二段階認証や冷却保管(オフラインでの保管)など、セキュリティを強化するための対策が取られています。ただし、取引所を利用する際には自分でもパスワードの管理などに注意し、安全なプラットフォームを選ぶことが大切です。

ブロックチェーン技術ってなに?についてはこちらの記事で解説しています。

オンラインでのアクセス

暗号資産口座はインターネット上で管理されているため、オンラインでアクセスできます。専用の取引所ウェブサイトやアプリから、自分の暗号資産口座を確認したり、取引を行ったりできます。これにより、場所や時間に縛られることなく、いつでも資産を管理できるのが特徴です。

複数通貨の取引が可能

一般的な銀行口座では、日本円やドルなどの法定通貨しか扱えませんが、暗号資産口座ではビットコインやイーサリアム、その他多数の仮想通貨を売買・保管できます。複数の通貨を一つの口座で取引できるので、ビジネスで多様な顧客のニーズに対応することが可能です。

国境を越えた送金

暗号資産口座を利用すれば、国際送金が簡単になります。通常、銀行の国際送金は数日かかることがありますが、暗号資産であれば短時間で手続きが完了し、コストも抑えられます。ビジネスで海外の取引先とやり取りする際には、このスピードと手数料のメリットが非常に役立つでしょう。

なぜ暗号資産口座が必要?

暗号資産口座の導入は、個人事業主やフリーランサーにとって多くのメリットをもたらします。なぜ暗号資産口座が必要なのか、いくつかの重要な理由を見てみましょう。

海外クライアントからの報酬受け取り

グローバルな取引が増える中、海外からの支払いを受け取るための効率的な手段が求められます。銀行を介した送金では高額な手数料がかかったり、送金に時間がかかる場合がありますが、暗号資産を使うとこれらの問題を回避できます。ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を使えば、数分で手数料も比較的低く抑えられます。

オンラインサービスの決済手段

自分のサービスや製品をオンラインで販売している場合、暗号資産を使った決済方法を導入することで、新たな顧客層を開拓できます。暗号資産での支払いを希望する顧客が増えているため、幅広いニーズに応えることでビジネスの可能性が広がります。

ビジネス上の支払いに使える

暗号資産口座は、ビジネス関連の支払いにも使えます。たとえば、フリーランサーへの報酬支払いや外部のデジタルサービス購入、サプライヤーへの支払いなどに利用可能です。国際取引でも迅速に送金できるため、取引のタイムラインを短縮できます。

クラウドファンディングでの資金調達

新しいプロジェクトやサービスを立ち上げる際、クラウドファンディングを利用することが増えています。暗号資産口座を持っていれば、グローバルな支援者からの投資を暗号資産で直接受け取ることが可能です。

資産の多様化

暗号資産は依然として新しい分野であり、価格変動のリスクもありますが、資産ポートフォリオを多様化するための選択肢として考えられます。暗号資産口座を持っていると、さまざまな通貨への投資がしやすくなり、ビジネスの収益モデルを拡大することができます。

取引所の選定基準

暗号資産の取引所は、暗号資産を売買したり、ビジネスで利用するための口座を開設するために必要な場所です。しかし、取引所の数は多く、それぞれの特徴もさまざまなので、どの取引所を使うべきか迷ってしまうこともあります。暗号資産に詳しくない方でも理解しやすいよう、取引所を選ぶときに考慮すべきポイントをわかりやすく紹介します。

  • 安全性
  • 使いやすさ
  • 取扱い通貨の種類
  • 手数料
  • サポート体制

安全性
まず最も重要なのが、安全に資産を預けられること。信頼性の高い取引所を選ぶためには、運営会社の実績やセキュリティ対策の情報を確認しましょう。たとえば、二段階認証やコールドウォレット(オフライン保管)などのセキュリティ機能が整っているかが重要です。

使いやすさ
特に暗号資産が初めての方にとっては、取引所の操作性も重要です。使いやすいインターフェースで取引画面が見やすく、資産の入出金手続きが簡単な取引所を選びましょう。アプリやウェブサイトのレビューやスクリーンショットを見て、自分が使いやすそうか確認するのが良いです。

取扱い通貨の種類
取引したい暗号資産が取引所にリストされているかも大切です。特にビジネス目的で暗号資産を利用する場合は、ビットコインやイーサリアムなどの主要な暗号資産以外にも、顧客ニーズに合った複数の暗号資産を取り扱っている取引所を選びましょう。

関連記事:

手数料
取引所の手数料は、取引の頻度や規模によっては利益に大きく影響します。取引手数料、入出金手数料、スプレッド(売買価格の差)など、複数の費用がかかるので、料金体系を事前に確認し、自分のビジネスに合った取引所を選びましょう。

サポート体制
問題が発生したときにすぐサポートが受けられるかも重要です。日本語のサポートやFAQが充実している取引所だと、トラブルが起きた際にすぐに解決できて安心です。

とはいえ、取引所はたくさんあるので選ぶの大変ですよね。なので、わたしがあなたの代わりに調べておきました。
こちらの記事で解説していますので、ぜひ参考になさってください。

口座開設のステップ(Coincheckを例に)

暗号資産の口座開設は、従来の銀行口座よりも簡単です。ただし、アカウント登録や必要な書類の準備など、いくつかの手順があるため、わかりやすくステップごとに説明します。

今回は、最も初心者におすすめの暗号資産取引所である「Coincheck(コインチェック)」を例に、スマートフォンのアプリで開設する方法を説明いたします。

参考記事:

コインチェック口座開設の流れ(スマートフォンのアプリで開設する方法)は以下の通りです。
参考:https://coincheck.com/ja/article/267

STEP
アプリのダウンロード

最初に、Coincheckアプリをダウンロードします。

STEP
アカウント作成

ダウンロードしたアプリを開き、「会員登録」タブからメールアドレスを登録してアカウントを作成します。
(※メールアドレスはドコモやソフトバンクなどのキャリアスマホのアドレスだけではなく、GmailやYahoo!メールなどのフリーアドレスでも口座開設が可能です)

STEP
本人確認

アカウント登録が完了した後は、本人確認を行います。本人確認のやり方は以下の通りです。
[1]アプリを開き「本人確認をする」をタップして基本情報入力を開始
[2]各種重要事項を確認して「同意する」をタップ
[3]電話番号を入力してSMSに送信された6桁の認証コードを入力
[4]氏名、生年月日、性別、職業、住所などを入力
[5]利用目的、取引経験を入力して、外国PEPsに該当しない場合はチェック
[6]基本情報に間違いがないかを確認して「確認」をタップ
[7]「本人確認書類」をタップ
[8]本人確認書類を選択します
 (※本人確認書類書類は運転免許書・パスポート・運転経歴証明書・住民基本台帳カード・個人番号カード  などが使えます。)
[9]最後に本人確認書類と顔の撮影を行います

STEP
二段階認証の設定

Coincheckでは安全な取引のために、セキュリティ認証の強化としてSMSやGoogleの認証アプリ(Google Authenticator/iOS, Android)による二段階認証が採用されています。
ぜひ設定しておきましょう。

二段階認証は画面に表示されるQRコードを読み込み、6桁の番号をフォームに入力すると完了します。

STEP
本人確認の審査完了のメールを確認する

コインチェックへの登録が終わったら、本人確認の審査が完了するまでメールを待ちましょう。審査は1~2営業日で終わるので、少し待ってください。

取引ができるようになるのは、本人確認が完了してからです。さらに、本人確認完了後の3~4営業日以内にコインチェックから書留郵便が届きます。

これを受け取らないと、本人確認をやり直す可能性があるので、必ず受け取ってください。

STEP
口座に入金して取引を始める

コインチェックで口座開設が完了しても、入金が完了しないと取引が行えませんので、取引を行う前に必ず入金を済ませておきましょう。コインチェックは以下の方法で入金することができます。

  • 銀行振込(登録した銀行口座から入金)
  • コンビニ入金(コンビニで入金)
  • クイック入金(ネットバンキング(PC、スマホ)・ATMからの入金)

他の取引所でもだいたい似たような手順ですので、参考にしていただければと思います。

FAQセクション:暗号資産口座開設に関するよくある疑問への回答

ここでは、暗号資産口座開設に関するよくある疑問についてお答えしていきます。口座開設ってなんだか不安ですよね。ここで、疑問を解決して、不安を無くしていきましょう。

口座を開設するのに費用はかかりますか?

通常、口座開設自体は無料で行えます。ただし、取引を行う際に取引手数料や出金手数料がかかることがありますので、各取引所の料金体系を確認しましょう。

暗号資産口座の開設にはどんな情報が必要ですか?

基本的には、名前、住所、連絡先、身分証明書(運転免許証やパスポート)などが必要です。取引所によっては、追加でセルフィー写真(自撮り写真)を求められることもあります。

口座開設の手続きはどのくらい時間がかかりますか?

取引所によって異なりますが、本人確認に1~3日程度かかるのが一般的です。書類の確認が完了すると、メールで通知されます。

安全に取引するために気をつけるべきことは何ですか?

強力なパスワードの使用、二段階認証の設定、取引所に預けた資産の頻繁な確認などを心掛けましょう。また、不正なウェブサイトやメールには十分注意してください。

どの取引所で口座を開設すれば良いですか?

各取引所は異なる特徴を持っています。手数料、取扱銘柄、サポート体制、使いやすさなどを比較し、自分に合った取引所を選びましょう。とはいえ、取引所はたくさんあるので選ぶの大変ですよね。なので、わたしがあなたの代わりに調べておきました。
こちらの記事で解説していますので、ぜひ参考になさってください。

暗号資産を取引するのに最低限必要な資金はいくらですか?

取引所や暗号資産の種類によって異なりますが、1,000円程度の少額から始められる場合もあります。少額から始めて、リスクを抑えながら徐々に取引に慣れていくことをおすすめします。

暗号資産口座を開設した後、何をすべきですか?

まずは、暗号資産の基本的な取引方法を理解し、小額の取引で慣れることが重要です。

暗号資産の取引で得た利益は税金の対象になりますか?

暗号資産の取引で得た利益は課税対象になります。税金の計算方法や税務申告については、税理士や専門家に相談すると安心です。

初心者におすすめの暗号資産は何ですか?

初心者にはビットコインやイーサリアムといった、時価総額が高く、取引が多い暗号資産から始めるのが良いでしょう。

一度口座を開設したら、取引所を変更できますか?

はい、取引所を変更できます。現在の取引所から新しい取引所の口座へ暗号資産を移動させることが可能です。ただし、移動に伴う手数料や時間がかかることがあります。

複数の取引所で口座を持つことはできますか?

複数の取引所で口座を持つことは可能です。異なる取引所で口座を開設することで、取引手数料や取扱銘柄、取引条件を比較したり、ポートフォリオを多様化することができます。

取引所がハッキングされるリスクはありませんか?

ハッキングのリスクはゼロではありません。取引所選びの際には、セキュリティ対策や評判を確認し、信頼性の高い取引所を選ぶようにしましょう。

暗号資産口座には最低残高がありますか?

多くの取引所では最低残高はありませんが、取引を行う際には取引手数料が発生するため、少額の取引では注意が必要です。手数料や残高要件を取引所の規約で確認してください。

口座を開設した取引所が閉鎖された場合はどうなりますか?

取引所が閉鎖された場合、法律や取引所の方針に基づいて預けた資産の返還手続きが行われることが多いですが、確実ではありません。分散して資産を管理したり、自分でウォレットを使って管理するのが安心です。

暗号資産取引所に登録する際の一般的なセキュリティ対策は何ですか?

一般的なセキュリティ対策として、強固なパスワードの設定、二段階認証の利用、信頼できるデバイスからのみアクセスすることが推奨されます。

暗号資産の口座から資金を引き出す際に注意すべきことは何ですか?

資金を引き出す際には、取引所の安全性、引き出し手数料、そして引き出しにかかる時間を確認することが大切です。また、誤って間違ったアドレスに送金しないよう、送金先アドレスを二重に確認しましょう。

まとめ

暗号資産が世界中で注目を集めている今、個人事業主やフリーランスとして独立を目指すあなたにとって、暗号資産口座を開設することは大きなメリットをもたらします。この記事を通じて、暗号資産口座の基本的な概念と開設手順について理解を深めていただけたことを願います。

暗号資産口座を持つことで、国境を越えた取引がスムーズに、そして低コストで行えるようになります。また、新しい支払いオプションを提供することで、より広い顧客層をターゲットにすることが可能です。さらに、デジタル時代に適応した柔軟な金融取引を実現し、ビジネスの成長を加速させることができるでしょう。

もしまだ暗号資産口座を開設していないなら、この機会に挑戦してみてはいかがでしょうか?初めてのことは何でも不安や疑問が伴いますが、小さな一歩から始めて徐々に慣れていくことが大切です。今回紹介したステップを参考に、自分に合った取引所を選んで、安全に取引を始めましょう。

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この記事を書いた人

個人でビジネスを始める方の水先案内人。日商簿記1級持ち。サラリーマン時代の財務データ分析経験や、ココナラで企業分析レポートを10万円分販売した経験を活かし、あなたのビジネスを強力にサポートします。

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